kyoiku_minaoshi.jpgこの度、タイトルの冊子を平成23年1月23日作成いたしました。

『生物学的視点からの教育の見直し』
〜科学の光でわかった伝統的教育の正しさ〜

この小冊子がご入用の方は、事務局へお申し込みください。
1冊500円で販売しております。
(事務局:電話;0942-27-8551、FAX;0942-27-8557、E-mail;office@hito-kyoiku.com)
下記より全ページデータをダウンロードすることも可能です。
PDFデータ(2.3MB)



「はじめに」より抜粋


 江戸時代の人間教育は世界に冠たるものだったのに、戦後の誤った近代合理主義の罠にはまり、珠玉のような伝統を放棄しました。我が国の教育はまさに崩壊の危機です。引きこもりは全国で70万人と報ぜられています。これがわが国の戦後教育の結果です。誇らしく思った教育日本は昔のこと、今では日本の人間教育は国際的に見て明らかに見劣りする状態で、これでは日本の将来はまことに暗然たるものです。

 どうしたらよいか?教育の批判ばかりに終始しても埒はあきません。見直しの智慧は、我々の先輩が150年前の江戸時代に世界に誇るべき成果をあげた人間教育にあります。
最高顧問
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村井 実
1922年生まれ
広島文理科大学卒業
慶応義塾大学名誉教授
欧米の大学・研究所で
教育哲学・思想史の研究を行う。
日本学術会議会員(15期)
元教育哲学会会長
日本通信教育学会会長
文学博士
村井実著作集等
理事長
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井口 潔
1921年生まれ
九州帝国大学医学部卒業
九州大学名誉教授
日本外科学会名誉会長
日本学術会議会員(12・13・14期)
フランス・アカデミー会員
医学博士・理学博士
日本学術振興会井口記念
人間科学振興基金運営委員
 
 
[趣旨]
「物質文明のための教育」を脱皮して 「ヒトのための教育」へ戻りましょう。

従来の教育は「物質文明のための教育」です。

知識の教育に重点をおき、効率的に経済社会に役立つ人材を養成しようとするもので、一見合理的なようですが、実はこれが問題なのです。
ヒトとして生れた子どもを人間化するための幼年期教育が重要なのです。

教育とは文明のためのものではありません。
教育の基本とは「ヒトを人間化するための営み」です。

ヒトとして(hominize)されて生まれた子どもは人間化(humanize)されなければならないのです。

[人間力、その豊かな次世代育成のための智恵]
これからの時代が求めているのは「生きる力、人間力」の豊かな人物です。
まずは、幼年期までの教育(生存のための教育)をしっかりすることです。
高等教育(生産のための教育)はその上に立ち上げるのです。

この智恵はあらかじめ脳のなかにプログラミングされているところの「心の成長生理の仕組み」で理解できます。

「生きる力」は長い人類の進化の歴史を生き抜いて祖先から継承されている「生得性の能力」です。
これは脳の中の「古い脳」(大脳辺緑系)で機能するもので、生後から幼年期までの期間の養育・保育・教育で育つものです。

一方、論理を展開したり、高度の技術を開発したりする知性的能力は「生きる手段」に属するもので、「新しい脳」(新皮質系、前頭連合野)で機能し、思春期ごろから機能し始めます。

教育の力点は、明らかに古い脳で機能する「幼年期までの教育」に置かなければなりません。


[幼年期までの子どもを物質文明の環境から守ろう]
物質文明の環境は、必然的に成長期の子どもの内部環境と連動して「心の成長」を歪めます。子どもを「伝統的教育環境」で守るためのあらゆる工夫を実践しましょう。

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[ヒトの心の成長生理の仕組みと、これに則った生涯の鳥瞰]
今までの教育は幼稚園・小・中・高校・大学というように年齢別に分断されていますが、教育は全生涯を見流した感覚でみることが重要です。
人生の次の5期の概念は望ましい養育・保育・教育の実践のために役に立ちます。


【第1期】
誕生から約3年の絶対的愛情の養育環境で生得的資質(感性)が目覚め、基礎ニューロン回路ができ、内部世界を確立して人間化可能の状態になります。


【第2期】
4歳ごろからの幼年期では感性が外部世界に対応して好奇心と遊び、模倣に夢中になり、伝統的教育環境の中で感性を仕上げ、生きようとする力の充実した人間化の基本ができます。
知性の目覚めで、読み書きソロバンの基礎学力は反復練習・模倣の習性の中で身につき、第3期の準備をします。


【第3期】
10歳を過ぎるころから、自我に目覚め、自発的思考をするようになります。
第2期で用意された、湧き出てくる内発性の「やる気」で知性の仕上げをして、「理想を素描して志を立てる」という人生最高の夢の時期です。
第2期が充実していればいるほど、第3期の自立は確かになります。


【第4期】
職業を選び、社会に出て自己発見の下に生産の道を歩みます。


【第5期】
高齢期に入り、知性の夾雑物を払い落として感性の豊かさを悦ぶ境地になります。
子どもの知性前の感性と、高齢者の知性後の感性が引き合うところに現れる「幼老共生」の概念は、「心の成長生理に則った人生の鳥瞰図」から自然に現れる姿なのです。


感性は祖先から来て祖先に帰り循環します。知性は一代限りです。

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[様々な教育の場、ローカル・ステーション]
「生存のための教育」としての幼年期までの教育と「生産のための教育」としての青年期以後の教育とを分けましたが、実際には生存・生産の教育は相互に入り混じって自分を磨いています。つまり、思春期以後の前頭連合野が活動を始めた青年期以後も、大脳辺縁系は働いており、生涯に亘り大脳の機能は互いに正のフィードバックをして資質の向上に対応しています。どんな年齢になっていても、志さえあれば手遅れということはありません。 生涯教育の精神的基盤はこれです。

生涯教育の効果は、道を求める自分の感性が共振されたときにはじめて達成されるものです。従って、いわゆる学校の形態ばかりが教育の場ではないし、形式化した市民講座のようなものばかりが、生涯教育の場でもない。要は学習に対する旺盛な内発的意欲の問題であり、これに応えてくれるのは、「好奇心と遊びと芸術心」に裏打ちされた感性の人が主となっている様々な姿の実践の場です。これが「教育のローカルステーション」です。
本会は全国にローカルステーションを発掘してその情報を流し、国民が広くこれを共有して真の生涯教育に役立てることを期待します。

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[事業内容]
1.「ヒトのための教育」理念の研究、「心の成長生理の仕組み」の概念の普及
2.伝統的教育環境で幼年期までの子どもを守るためのあらゆる工夫の実践
3.本会の目的に則った「様々な教育実践の場(ローカル・ステーション)」の発掘と開発、情報収集・発信
4.上記事業に関するセミナー、講演会等の開催・支援
5.ホームページ等による情報の発信
6.会報「ヒトの教育」の発行(年2回以上)
7.本会と目的を同じくする個人、団体との情報交換・助成・協力


[入会のお勧め]
1.個人会員:本会の趣旨に賛同する個人【年会費1口1万円】
 (学生会員:年会費3,000円)
2.団体会員:本会の趣旨に賛同する団体(保育施設、学校、教育関係団体、一般企業)【年会費1口2万円】
3.賛助会員:本会の趣旨に賛同する一般企業、団体【年会費1口10万円】

本会は子育ての保護者、保育・養育施設関係、学校教育関係の方々のほか、医学・生物学あるいは人類学、心理学、哲学、人間学等の分野の方々、また自然環境に生き、あるいは芸術、伝統・工芸の領域等を含めて、「ヒトの教育」に関心のある一般市民の方々に広く会員になってこの理念の共有に協力して頂きたいのです。


「ヒトの教育の会」事務局までご連絡の上、下記へお振り込みください。
 1 銀行口座:三菱東京UFJ銀行 久留米支店 店番765 普通預金
          口座番号0025178 ヒトの教育の会
 2 郵便振込:口座番号00100-9-355060 ヒトの教育の会

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